ロマンス詐欺の被害に遭ったあと、私が最も強く願ったこと。
それは、
「お金が戻ってほしい」、、「お金を返してほしい」
ということでした。
失った金額は、私たち夫婦の老後資金の大部分でした。
毎日、
「何とか取り戻せないだろうか」
「犯人は捕まらないのだろうか」
そんなことばかり考えていました。
警察へ相談した
私は警察へ被害届を提出しました。
担当の方は丁寧に話を聞いてくださいました。
しかし、そのとき言われた言葉が今でも印象に残っています。
「正直に申し上げると、返金は期待しない方がいいです」
厳しい言葉でした。
しかし、それが現実でした。
ロマンス詐欺の多くは海外の組織が関与しており、資金も短期間で移動されます。
犯人の特定も簡単ではありません。
銀行口座は凍結された
私が振り込んだ先には複数の個人口座がありました。
銀行へ連絡し、結果としていくつかの口座は凍結されました。
当時は少し期待しました。
「もしかしたらお金が残っているかもしれない」
そう思ったのです。
しかし現実は違いました。
口座に残っていたお金はわずかでした。
数千円程度しか残っていない口座もありました。
詐欺グループは入金されるとすぐに資金を移動させてしまいます。
私のお金も、ほとんど残っていませんでした。
被害回復金を受け取った
その後、被害回復分配金の手続きを行いました。
実際に私も被害回復金を受け取りました。
しかし、失った金額から見れば本当にわずかなものでした。
もちろん、少しでも戻ったことはありがたく思っています。
ですが、
「これで被害を取り戻せた」
というものではありませんでした。
現実には、失ったお金のほとんどは戻りませんでした。
私が気づいたこと
被害後しばらくの間、私は返金のことばかり考えていました。
ネットで情報を探し、
事例を探し、
成功例を探し続けました。
しかし、あるとき気づいたのです。
戻るかどうかわからないお金を追い続けることに、自分の大切な時間や気力まで奪われていることに。
もちろん、警察への相談や銀行への連絡は必要です。
できることはやるべきです。
しかし、それで全額が戻ることを前提にしてしまうと、現実とのギャップに苦しみ続けることになります。
私が取り戻したかったもの
私はお金を失いました。
その事実は変わりません。
今でも思い出すと悔しい気持ちはあります。
それでも、私は少しずつ考え方を変えていきました。
本当に取り戻したかったのは、お金だけではなかったのです。
失った自信。
失った時間。
失った笑顔。
そして、自分の人生そのもの。
私は仕事を続けています。
妻と暮らしています。
ブログを書いています。
こうして自分の経験を発信しています。
失ったお金は戻りませんでした。
しかし、私は人生まで失いたくありませんでした。
同じ状況の方へ
今、この文章を読んでいる方の中には、
「返金される方法はないか」
と探している方もいるかもしれません。
その気持ちは痛いほどわかります。
私も同じでした。
だからこそお伝えしたいのです。
できる手続きはすべて行ってください。
警察にも相談してください。
銀行にも連絡してください。
しかし同時に、
返金だけに人生を縛られないでください。
私は、返金を待つことよりも、自分の人生を立て直すことに力を使うことを選びました。
その選択は間違っていなかったと思っています。
これまでの時間や失ったお金は戻らなくても、
人生はまだ続いています。
そして、新しい一歩を踏み出すことはできます。
私は今、そう信じています。

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