Facebookでのやり取りが続く中で、ある日、こんな提案がありました。
「LINEで話しませんか?」
特に不自然には感じませんでした。
むしろ、その方がやり取りしやすいと思い、私は自然に受け入れてしまいました。
Facebookよりも気軽で、よく使っているアプリだったこともあり、私は特に警戒することはありませんでした。
こうして、やり取りの場所はLINEへと移りました。
LINEでは、それまで以上にやり取りが増えていきました。
日常の話。
仕事の話。
食事や生活のこと。
何気ない会話が続き、少しずつ距離が近づいていくような感覚がありました。
相手は、自分のことをいろいろと話してくれました。
日本に住む母親が高齢であること。
そのため、いずれ日本に戻って一緒に暮らしたいと考えていること。
また、中国・北京に住む叔父の話も出てきました。
その叔父は著名な経済学者で、日本での生活について
「あなたに手助けしてほしい」と言っている、そんな話でした。
こうした話を聞くうちに、私は次第に相手に対して親しみを感じるようになっていきました。
相手の年齢は、はっきりとは知りません。
おそらく20代後半から30代半ばくらいだったと思います。
聞けば分かったのかもしれませんが、当時の私は深く気にしていませんでした。
あるとき、年齢の話になりました。
私の方が年上であることを伝えると、
相手は「兄のように思っている」と言うようになりました。
それ以降、会話の中でもそのような距離感で接してくるようになりました。
今振り返ると、この時すでに
「信頼関係を作る段階」が進んでいたのだと思います。
しかし当時の私は、そのことに気づくことはありませんでした。
すなわち、この時点では、まだ疑う理由はほとんどありませんでした。
第3話(前編)おわり
(後編)につづく

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