伯父は経済学者だという話
LINEでのやり取りは、いつの間にか毎日の習慣になっていました。
彼女は香港に住んでいると言っていました。
日本人と中国人のハーフで、中国でピアノ教師をしているという話でした。
ときどきピアノを弾く動画や、授業の様子の動画を送ってくることもありました。
中国での生活の苦労や、仕事の忙しさなどもよく話してくれました。
母親は日本で一人暮らしをしており、音楽教師をしているとも言っていました。
こうしたやり取りが続くうちに、私は彼女のことを自然に信頼するようになっていました。
ある日のことです。
いつものようにLINEで会話をしていると、彼女がこんなことを言いました。
「今日は投資の勉強をしていました」
それまで投資の話題が出たことはありませんでした。
私は株式投資を少ししていたこともあり、軽い気持ちで聞き返しました。
「どんな投資ですか?」
このときは、ただの雑談のつもりでした。
しかし今思えば、この会話がすべての始まりだったのです。
第2話(前編)おわり
(後編)に続く

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