第4話 (前編)

香港在住の女性の身の上話

香港在住の女性の身の上話と投資の誘い

※本記事は実際に私が経験した投資詐欺の記録です。被害防止のために公開しています。

彼女は、よく自分の家族の話をしてくれた。

香港での生活。
母親との関係。
そして、これからの将来のこと。

特に印象に残っているのは、

「母と一緒に暮らしたいんです」

という言葉だった。

仕事が忙しく、なかなか時間が取れないこと。
それでも、いつか母親を大切にしたいと思っていること。

その話は、とても自然で、温かいものだった。


やがて話題は、叔父のことに移っていった。

彼女にとって叔父は、

ただの親戚ではなく、人生の支えのような存在だった。

「叔父は経済学者で、投資にも詳しいんです」

そう聞いたとき、

正直に言えば、少し驚いた。

だが同時に、

どこか納得している自分もいた。

これまでの会話の流れの中で、

彼女の話には一貫性があり、無理がなかったからだ。


「もしよければ、叔父に相談してみますか?」

その提案も、ごく自然な流れに感じられた。

押しつけるような言い方ではなかった。

あくまで、

「選択肢のひとつ」として提示された。


やり取りを重ねるうちに、

私は彼女のことを、

ただのSNSの知り合いとは思えなくなっていた。

恋愛感情ではない。

どちらかといえば、

信頼できる家族のような感覚に近かった。


そんな関係の中で、

投資の話が出てきた。

「今、金の相場がとても良いんです」

「叔父が見ていて、チャンスだと言っています」

それは、

これまでの会話の延長線上にあるように感じられた。

不自然さは、なかった。


むしろ、

「せっかく教えてくれるなら」

そんな気持ちの方が強かった。


今振り返れば、

この時すでに、

流れはできあがっていたのだと思う。

信頼。
安心感。
そして、少しの期待。

それらが重なり、

私は次の一歩へと進んでいくことになる。

第4話(前編)おわり
   (後編)へつづく

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