被害届を提出してから、
私は何もできずにいました。
やるべきことは、もうない。
そう感じていました。
結局――
その後は何もせず、時間だけが過ぎていきました。
いわゆる「泣き寝入り」です。
悔しさも、不安も、後悔もある。
それでも、どうすることもできない。
だから私は、
気持ちの整理を「時間」に任せるしかありませんでした。
本当は、前を向こうとしていました。
これ以上引きずらないように。
日常に戻ろうとしていました。
けれど――
ふとした瞬間に思い出してしまうのです。
「あの時、なぜ気づかなかったのか」
「どうすれば防げたのか」
考えても答えは出ないのに、
同じ後悔が、何度も頭の中を巡る。
そして、もう一つ。
消えない思いがありました。
家族に迷惑をかけてしまったこと。
その現実が、
何度も心に突き刺さりました。
2024年9月頃から、異変が起きました。
夜、眠れない。
布団に入っても、なかなか寝付けない。
ようやく眠れても、
夜中に何度も目が覚めてしまう。
頭の中では、同じことが繰り返されていました。
「あの時、なぜ気づかなかったのか」
「どうすれば防げたのか」
耐えきれず、内科を受診しました。
ただ――
詐欺のことは話しませんでした。
「眠れないんです」
それだけを伝えました。
医師は言いました。
高齢になると、眠れない人は多いと。
そして、睡眠導入剤を処方されました。
薬に頼ることに、少し抵抗がありました。
依存してしまうのではないか。
そんな不安があったからです。
それでも――
眠れない夜は続いていました。

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