カテゴリー: 体験記

  • 第2話 投資の話が出てきた日(後編)

    第2話 投資の話が出てきた日(後編)

    MT5という取引アプリ

    彼女は続けてこう言いました。

    「伯父が金の投資を教えてくれる」

    そして、投資の方法として
    MT5という取引アプリを使うと説明してきました。

    私はそのとき、MT5という名前を初めて聞きました。

    調べてみると、世界中で使われている投資用の取引アプリだということが分かりました。

    アプリは自分でダウンロードしました。
    アプリ自体は実在する本物の取引アプリでした。

    しかし問題は、その後でした。

    取引をするためには証券会社を登録する必要があると言われました。

    そこで紹介されたのが
    VElementPartnerという会社でした。

    その会社を登録すると、MT5の画面で金の取引ができるようになりました。

    当時の私は、

    「本物のアプリを使っているのだから大丈夫だろう」

    そう思ってしまいました。

    しかし今振り返ると、ここに大きな落とし穴がありました。

    MT5というアプリ自体は本物でも、
    接続する証券会社が信頼できるとは限らないのです。

    私はそのことに気づかないまま、
    次の段階へ進んでしまいました。

    第2話(後編)おわり
    第3話(前編)に続く

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  • 第2話 (前編)

    第2話 (前編)

    伯父は経済学者だという話

    LINEでのやり取りは、いつの間にか毎日の習慣になっていました。

    彼女は香港に住んでいると言っていました。
    日本人と中国人のハーフで、中国でピアノ教師をしているという話でした。

    ときどきピアノを弾く動画や、授業の様子の動画を送ってくることもありました。
    中国での生活の苦労や、仕事の忙しさなどもよく話してくれました。

    母親は日本で一人暮らしをしており、音楽教師をしているとも言っていました。

    こうしたやり取りが続くうちに、私は彼女のことを自然に信頼するようになっていました。

    ある日のことです。

    いつものようにLINEで会話をしていると、彼女がこんなことを言いました。

    「今日は投資の勉強をしていました」

    それまで投資の話題が出たことはありませんでした。

    私は株式投資を少ししていたこともあり、軽い気持ちで聞き返しました。

    「どんな投資ですか?」

    このときは、ただの雑談のつもりでした。

    しかし今思えば、この会話がすべての始まりだったのです。

    第2話(前編)おわり
       (後編)に続く

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  • 第1話(後編)LINEで始まった会話

    第1話(後編)LINEで始まった会話

    Facebookのメッセージで何度かやり取りをしたあと、
    相手からこう言われました。

    「Facebookはあまり使っていないので、LINEで話しませんか?」

    特に深く考えることもなく、私はLINEのIDを伝えてしまいました。

    今振り返ると、ここが最初の大きな分岐点だったと思います。

    LINEに移ってからも、会話はとても自然でした。

    朝の挨拶。
    昼間の何気ないメッセージ。
    夜には「おやすみなさい」。

    そんな普通のやり取りが続きました。

    相手は自分のことを少しずつ話してくれました。

    香港に住んでいること。
    日本人と中国人のハーフであること。

    母親は日本に住んでいて、音楽教師をしていたという話もありました。

    今は一人で暮らしているそうです。

    将来は日本に戻り、母親と一緒に暮らしたいとも言っていました。

    「日本で生活することになるので、いろいろ教えてほしい」

    そんなふうに言われると、私は自然と力になりたいと思ってしまいました。

    相手は、中国でピアノを教えているとも話していました。

    あるとき、
    ピアノの授業の様子だという動画を見せてくれました。

    生徒にピアノを教えている場面や、自分でピアノを演奏している動画もありました。

    その様子はとても自然で、私は疑うことはありませんでした。

    むしろ、

    「本当に音楽の先生なんだな」そう思ってしまいました。

    さらに、中国での生活の苦労話もありました。

    仕事のこと。
    生活の大変さ。

    その話を聞いているうちに、私は次第に同情するようになっていました。

    今思えば、この時点で私はすでに相手を

    「ネット上の知らない人」

    ではなく、

    「少し身近な知り合い」

    のように感じ始めていたのかもしれません。

    警戒心は、
    少しずつ薄れていきました。

    しかし、このあと会話の流れは少しずつ変わっていきます。

    それが「投資の話」でした。

    最初は本当に、さりげない形で出てきました。

    第1話(後編)おわり
    第2話(前編)に続く

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  • 第1話(前編)Facebookに届いた一通のメッセージ

    第1話(前編)Facebookに届いた一通のメッセージ

    Facebookの投稿がきっかけでした

    数年前、私はFacebookに風景写真を投稿していました。
    特別な目的があったわけではなく、出かけた先で撮った景色を記録のように残していただけです。

    ある日、その投稿に一通のメッセージが届きました。

    「とても素敵な場所ですね。そこはどこですか?」

    そんな内容でした。

    特に不自然な文章でもなく、普通の質問のように感じました。

    今思えば、ここがすべての始まりでした。


    返信するか少し迷った

    知らない人からのメッセージでした。
    プロフィールを見ると、女性のアカウントのようでした。

    最初に表示されていた写真は、山を歩いている足元の写真でした。
    その後、ジムでトレーニングしているような写真などもありました。

    返信するかどうか、少し迷いました。

    しかし、ただ場所を聞かれているだけです。
    それほど警戒するような内容には感じませんでした。

    結局、私はそのメッセージに返信しました。

    「〇〇という場所です。景色がきれいなところですよ。」

    ほんの短い返事でした。


    まだ普通のやり取りだと思っていた

    やり取りはそれで終わると思っていました。

    しかし、その後も相手からメッセージが届きました。
    簡単な会話が続き、少しずつやり取りが増えていきました。

    この時点では、特に疑うような気持ちはありませんでした。
    SNSでのちょっとした会話、その程度に思っていたのです。

    けれど、このやり取りが、後に大きな出来事につながっていくことになります。


    次回

    その後、相手からこんな提案がありました。

    「LINEで話しませんか?」

    この一言が、次の展開につながっていきます。

    次回は、どのようにしてLINEへ誘導されたのかを書いていきます。
    第1話(前編)おわり
       (後編)に続く

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